ガラスで覆われたファサード
都内でも有数の幹線道路に面する敷地に建つこの集合住宅は、当初からその騒音対策が最優先課題であった。そこで、ガラスのカーテンウォールの表皮をつけることでそれに対応し、廊下の開放性は内側の吹抜けで確保した。この吹抜けはパッシヴな空調装置の役目も果たしている。
ガラスで覆われたファサードは、住まいらしい住まいとは少し違った表情を見せる。それは、荒川の河口に広がる平坦な地形の中に屹立するこの建物に対して吹き抜ける風と、それが舞い上げる埃、そして騒音といった環境圧から身を守りつつ、清潔感あふれる内部空間の存在をアピールしている。